脱力系備忘録BloG ホーム » やってみた »椿油作ってみた

椿油作ってみた  

今年も庭の椿に実が付き、木の周りに種が落ちている。

椿はあまり好きじゃない。
花がぽとりと落ちるから。

しかし、椿油には以前から興味があった。
というのも、刃物を研ぐのが好きという変な趣味があるから。

夜な夜な刃物を研ぎ、ギラリと光る研ぎ面を見て「ひっひっひっ」と笑うのである。

しかし、せっかく研いでもそのままではすぐ錆びる。
そこで、錆び止めに使われる椿油に興味を持ったのです。

しかし、椿油は高い。なぜだかわからないが異様に高い。
「ひっひっひっ」のために椿油買うほど酔狂なことはしてられない。
ということで、同じく酸化しにくいと言われるオリーブオイルを利用していた。

ん?
椿がないならサラダ油を使えばいいじゃない。
って?

ダメ。なのです!
そんなアントワネット理論は通用しないのです。


さて、今年。
とりあえず、種が落ちていたらせっせと拾うことにした。

が、なんだか面倒くさい。

ネットをさまよってみたら、実を収穫し、自然裂果するまで放置したらいいことを知りました。
割れ始めた実を見つけたら、木になってる実を手当たりしだい収穫する。別に割れてなくても大丈夫。
その実を日陰に放置しておくと、数日経ったらぱかっと割れるとのこと。

ということで、割れてないけど色づいた実を収穫
tsubakiabura_01.jpg

覚醒の時!!
tsubakiabura_02.jpg

盛り上がってまいりました!
tsubakiabura_03.jpg

くぱー
tsubakiabura_04.jpg
そういえば、スペースハリアーにこんな敵がいたような・・・。

中に入っている種は実の大きさによってさまざまですが、大き目の実には種が3つ組み合わさったものがあります。
tsubakiabura_05.jpg





tsubakiabura_06.jpg
なんか虫みたい・・・。

それでは、種も集まったことだし、椿油を作ってみることにします。
結論としては、めちゃくちゃ大変だったのですが、来年気が向いたときのために作り方をまとめておく。
椿油の作り方

作り方は2種類。
圧搾方式:強い圧力で搾り出す。
煮出し方式:煮出して浮いた油を回収する。

圧搾方式の方が絶対楽だと思う。効率も良い。
しかし、肝心の圧搾機がないので煮出し方式でやりました。これは、時間がかかるうえに効率が酷く悪い。
まあ、苦労したので見てやってください。

数日天日干しします。
tsubakiabura_07.jpg

殻付き全重量は663g。
ここからどれだけ採れるのか?ふふふ・・・(涙)
tsubakiabura_08.jpg

水分を飛ばすため乾煎りします。
焦げないように注意。
tsubakiabura_09.jpg

殻割り作業に入ります。
一つ一つ殻を割るのは面倒なので、一気に割ります。
まず、新聞数枚を敷いて、その上に種を広げます。
tsubakiabura_10.jpg

新聞で包んでコンクリートブロックで殴打!殴打!そして殴打!!
嫌なこと、嫌な奴を思い浮かべると捗ります。
tsubakiabura_11.jpg

ね?簡単でしょ?
tsubakiabura_12.jpg

さらにすり鉢で細かく砕きます。
ここでふとすりこ木棒を作っていたことを思い出し用意しました。
でかすぎですね。
tsubakiabura_13.jpg

すり潰します。
すりこ木棒は普通のものを使ってます。
ええ、やはり自作のはでかすぎでした。手が疲れます。
tsubakiabura_14.jpg

黙々とやった結果、何とかすり潰せました。
ちなみに、殻ごとすり潰してます。殻を取り除けるなら取り除いてから潰したほうが絶対にいいです。殻はまったく不要なので。
tsubakiabura_15.jpg

それでは煮出します。
鍋に入れ水を張ります。水の量は適当。十分浸る程度入れました。
tsubakiabura_16.jpg

加熱!
今回圧力鍋を使ってみました。
圧力鍋といったらアサヒ軽金属さんの「ゼロ活力なべ」です!
世界トップクラスの圧力!2.44気圧!保障期間30年!!そして、なにより信頼の証「日本製」です!!
(↑甲高い声でどうぞ)
tsubakiabura_17.jpg

煮えました。
露骨に表面がギラギラと油ぎっています。
tsubakiabura_18.jpg

ザルで漉しました。
tsubakiabura_19.jpg

細かい澱が大量に混ざっているので、キッチンペーパーで更に漉します。
tsubakiabura_20.jpg

が、目詰まりしてどうにもならないのでそのまま鍋に、だばー。
tsubakiabura_21.jpg

水分を飛ばして油を残すため火にかけます。
このやり方ができるのは、酸化しにくい椿油ならではかもしれません。
tsubakiabura_22.jpg

水分が飛んで澱が焦げて香ばしい香りが漂います。
ここまで来たらほぼ完成です。
tsubakiabura_23.jpg

澱をかき集めコーヒーフィルターで時間をかけて抽出したら、このとおり。
tsubakiabura_24.jpg
ね?大変でしょ?


いやー、めちゃくちゃ時間がかかるー。大変!!
で、採れた油がこれだけ!重さを量ると脅威の23g!!
ダイエット成功しすぎだよ!!!

誰だ!?椿油高すぎと馬鹿にしてる奴!
ああん?!椿油作るのは大変なんですよ?ものすごい苦労するんですよ?その結果高くなるのは仕方ないんですよ?

出来上がった椿油はちょっと香ばしい香りがする。
椿油を目にするのは初めて。なので、本当の匂いもわからない。この香ばしい香りは今回の製造過程で付いた匂いの気がする。圧搾方式ならこの匂いはないんじゃないかな?

舐めてみた感想は、おいしい!!
なんだろう?油なんだけどさらっとしてる。パスタに絡めて食べたらうまいだろうな。

そして、驚いたのはその感触。
指先にちょっとだけつけて手の甲に塗り広げたら、手のひらも含めて全体に塗り広げることができた!すごい伸び!
そして、塗った後はベトベトしない。不思議とさらっとしている。
へーと感心しながらふと顔を上げたら、オカンが顔に塗りたくってた・・・。妖怪油舐めかよ・・・。
しかも、ずいぶん気に入ったようで、「量少ないし、使い道ないね?化粧用にもらっていい?」と来たもんだ。


うーむ。
椿油。おもしろい。

圧搾機、自作しようかしら。

椿油作ってみた セカンドエディションもよろしくね。

売上の一部が桜島ヤブ椿の環境整備に使われます桜島ミュージアム 食用つばき油(200ml)【鹿児...

鹿児島県桜島産食用つばき油(200ml)
価格:2,160円(税込、送料別)



※安い椿油は「まがい物」があるそうですよ。確実なのは自作です!ふふふ。
関連記事

category: やってみた

この記事へのコメント

この作業を…よくやりましたね!
工程の画面をスクロールしつつ
まだあるのかよ!と突っ込んでしまいました(笑)
感服です!

髪と肌に使うには、他の物に比べて
圧倒的なコスパを誇る椿油は
普段から仕様していますが今度から
大事に使おうと思いました(つД`)ノ

最後に。
そして、なにより信頼の証「日本製」です!!∩(´∀`)∩

えれ さん
2014/11/29 06:33

コメントありがとうございます!
おおお。早速コメントいただけるとはありがたき幸せ。
苦労した記事なだけに嬉しいです!
しかも、普段から椿油を使用している方からコメントいただけるというのは感慨深い。

椿油、大切に使ってくださいよ!(^o^)/
本当に大変でした。
特に、煮詰めた結果、澱しか残ってない状態になったときはフライパン投げ捨てたろか!と思ったぐらいです。

この椿油、「日本製」であることは保証します!!!
品質は怪しいものですが・・・。

鳥頭
2014/11/29 10:11

娘からこの人の記事面白いよ・なんか私と似ていると言われたのでみてみたらホントになんでも興味もつところなんか確かに似ているなあ!記事も面白い。おもわず面白い笑えるね!これからも頑張ってくださいね

マダム さん
2014/11/29 14:34

コメントありがとうございます!
いや・・・そこまで言われるとお尻の穴がくすぐったくなります。
ありがとうございます。

うーん。確かに好奇心は強いほうかもしれませんねー。基本的に子供脳なんで。
だからかすぐ忘れる。
なので備忘録としてこのブログをはじめたのですが、もはや当初の目的を忘れて家庭菜園ブログになってる気がする。

どこに向かうのかわかりませんが、時々覗きに来てくださいね!

鳥頭
2014/11/29 19:06

コメントの投稿

非公開コメント

コメントは全て管理人が内容を確認してから表示されます(非公開コメント除く)。
内容によっては表示されない場合がありますことご了承願います。

プロフィール

お問い合わせ

最新記事

最新コメント

▲ Pagetop